【初心者向け】ホームページ制作でよく聞く用語・単語集
ホームページを作ろう・依頼しようと思ったときに、「ドメイン?」「サーバー?」「CMS?」「SEOってなに?」と、初めて聞く言葉がたくさん出てきます。ここでは、専門的な知識がなくても理解できるように、ホームページ制作に関する基本用語をわかりやすく説明します。
✅ ドメインとは?
ドメインとは、インターネット上であなたのホームページを見つけるための「住所」のようなものです。たとえば、https://example.comの「example.com」がドメインです。現実世界でも「東京都千代田区1-1-1」と住所を指定しなければ郵便が届かないように、ホームページもドメインがないと、世界中の誰もそのページにたどり着けません。
ドメインは自分で好きな文字を選んで取得できますが、早い者勝ちなので「自分の会社名や屋号」に近いものを押さえるのがポイントです。「.com」「.jp」「.net」などの末尾(トップレベルドメイン)にも意味があります。たとえば「.jp」は日本のサイト、「.org」は団体向け、「.shop」は店舗向けなど。
料金は契約期間やどのドメインを選択するかなどで費用は異なります。ドメインは一度設定するとブランドの一部になるため、覚えやすく、信頼感のあるものを選ぶことが大切です。
✅ サーバーとは?
サーバーとは、ホームページのデータを置いておく「土地」や「倉庫」のようなものです。建物(ホームページ)を建てるには、まず土地(サーバー)が必要ですよね。このサーバーには、画像や文章、プログラムなど、あなたのホームページに必要なすべてのファイルが保管されます。そして、誰かがあなたのサイトにアクセスしたとき、サーバーがそのデータをインターネット上に送り出して表示してくれるのです。
サーバーは自分で用意することもできますが、ほとんどの人は「レンタルサーバー」を使います。有名なのは「エックスサーバー」「さくらのレンタルサーバ」「ロリポップ」など。WordPressもすぐに使えるよう初期設定が整っているプランが多いです。また、サーバーによって速度や安定性が異なるため、表示速度の速さ・バックアップ体制・サポート対応なども比較ポイントになります。
✅ CMS(シー・エム・エス)とは?
CMSとは「Contents Management System(コンテンツ管理システム)」の略で、専門知識がなくてもホームページの内容を編集・更新できる仕組みのことです。
昔のホームページは、HTMLやCSSといった専門言語を使って作られており、1文字修正するにも専門家に依頼する必要がありました。しかし、CMSの登場により、ブログを書くような感覚でページを追加・修正できるようになりました。その代表格が「WordPress(ワードプレス)」です。WordPressを使えば、テキスト入力・画像挿入・ボタン作成なども直感的に操作できます。さらに、無料・有料のテーマを使ってデザインを整えたり、プラグインで機能を自由に追加できるのも魅力です。たとえば、「お知らせページを自分で更新したい」「写真を追加したい」というときも、CMSなら数分で完了。小規模な会社や個人サイトでも、管理がしやすくなります。
✅ SEO(エス・イー・オー)とは?
SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、Googleなどの検索結果で上位に表示されるように工夫することを指します。たとえば、岡崎市のパン屋さんのウェブサイトを作った場合、「岡崎市 パン屋」と検索したとき、1ページ目に表示されるお店はSEOがしっかりしている可能性が高いです。しかし、ホームページを公開して数ヶ月間や競合他社が多い場合などは検索順位は上がりづらいです。
SEOの基本は、①適切なキーワードを選ぶ②わかりやすい構成で記事を書く③読む人の疑問を解決する内容にすることです。検索エンジンは「訪問者にとって役立つ情報」を評価するため、無理にキーワードを詰め込むより、自然で読みやすく、内容が充実しているページが上位に上がります。WordPressなら「All in One SEO」や「Yoast SEO」といったプラグインでタイトル・説明文・構造を整えることができ、初心者でもSEO対策を始めやすい環境が整っています。
✅ サイトマップとは?
サイトマップには「人向け」と「検索エンジン向け」の2種類があります。1つ目の「訪問者向けサイトマップ」は、ホームページ全体のページ一覧を整理して掲載したページのこと。訪問者が「会社概要」「サービス内容」「お問い合わせ」などを迷わず探せるようにする目的があります。しかし、一般的なサイトではこのサイトマップページは作らずにグローバルメニューとして採用されることが多いです。グローバルメニューとは、どのページが存在しているのかを一目でわかるようにページ右上に固定されていることが多く、ボタンを押すと表示されるものがほとんどです。
2つ目の「検索エンジン向けサイトマップ(XMLサイトマップ)」は、Googleなどの検索エンジンに「このサイトにはこういうページがあります」と知らせるためのファイルです。これを送信しておくと、検索エンジンがあなたのページを見つけやすくなります。WordPressではプラグインを使えば、自動的に最新のサイトマップを生成してくれます。
「サイトマップ」と聞くと、公開後のページ一覧を思い浮かべる人も多いですが、実はホームページを作る前の“設計図”としての意味で使われることがよくあります。制作前の段階では、どんなページを作るか、それぞれのページをどんな構成でつなぐかを整理した資料を「サイトマップ」と呼びます。
たとえば、
TOP
── 会社概要
── サービス
   └─  商品一覧
   └─  料金表
   └─  テクニカルサポート
   └─  月額保守
── 制作実績
── お知らせ
── お客様の声
── お問い合わせ
といった形で、全体のページ構造を依頼者に見せながら合意を取るための図です。この段階で「何のページを作るか」「どんな導線にするか」を明確にしておくことで、後のデザインや制作作業がスムーズになります。つまり、サイトマップはホームページ制作の“最初の設計図”なのです。
一方で、一般的な公開サイトに「サイトマップページ」を用意することは少なくなっています。その代わりに、上部の「グローバルメニュー」や下部の「フッターメニュー」でページ全体の案内を行うのが一般的です。グローバルメニューは、「会社概要」「サービス」「実績」「お問い合わせ」などの主要ページをどのページからでも行き来できるようにしたメニューで、ユーザーの道しるべ(ナビゲーション)としての役割を果たします。そのため、「制作前 → サイトマップは構成の打ち合わせ用資料、公開後 → グローバルメニューがナビゲーションの代わり」というように、同じ「サイトマップ」という言葉でも、用途と意味がステージによって異なる点を知っておくと理解が深まります。
✅ LP(ランディングページ)とは?
LPとは、広告やキャンペーンからアクセスしてもらうための「1枚ものの特別ページ」です。通常のホームページが「会社全体を紹介するもの」だとすれば、LPは「1つのサービスや商品を集中的に紹介する」ページです。たとえば「新商品の予約ページ」や「無料相談キャンペーン」などがLPにあたります。デザインも長めの縦スクロールで、お客様の興味→共感→信頼→行動(購入・問い合わせ)までを自然な流れで導くように作られています。WordPressでは「LP専用テーマ」や「ブロックエディター」を使えば、自分で簡単に作成できます。一枚のページでも印象の作り方次第で、反応率が大きく変わるのがLPの魅力です。
✅ お問い合わせフォームとは?
お問い合わせフォームは、ホームページから質問・申し込み・予約を送るための窓口です。メールアドレスを直接公開するよりも安全で、スパムメール対策にも有効です。たとえば「見積もりをお願いしたい」「来店予約をしたい」といった要望を、ユーザーが直接送信できるようになります。送信内容は管理者宛にメールで届き、フォームの項目も自由にカスタマイズできます。WordPressでは「Contact Form 7」や「WPForms」などのプラグインが人気。クリックだけでフォームを作成でき、デザインも統一できます。ホームページの信頼性を高めるうえでも欠かせない要素です。
✅ SSL(エス・エス・エル)とは?
SSLとは、「Secure Sockets Layer(セキュア・ソケッツ・レイヤー)」の略で、インターネット上でやり取りする情報を暗号化して安全に守る仕組みのことです。ホームページのURLが「https://」で始まっていたり、ブラウザのアドレスバーに「鍵のマーク 🔒」が表示されているサイトを見たことはありませんか?それがSSLが導入されている証拠です。逆に「http://」のままだと、通信内容が暗号化されていない状態になります。
🔐 なぜSSLが必要なのか?
インターネット上では、データの送受信は常に世界中のサーバーを経由して行われています。その途中で、もし通信が暗号化されていないと、送信された「名前」「住所」「メールアドレス」「お問い合わせ内容」などの個人情報が悪意のある第三者に盗み見られる可能性があります。SSLを導入すると、これらの情報が**暗号化(読めない文字のかたまりに変換)**され、たとえ途中でデータが傍受されても中身を読み取ることができません。つまり、ユーザーの安全を守るための鍵のような存在なのです。
🌐 SEOや信頼性にも影響する
Googleは2018年以降、SSLのないサイトを「安全ではありません」と警告表示するようになりました。もしあなたのホームページが「http://」のままだと、訪問者が不安に感じてページを閉じてしまうこともあります。また、SSL化されたサイト(https)は検索エンジンの評価にもプラスになります。Google自身が「SSLを導入しているサイトを優先的に評価する」と公式に発表しており、SEO対策の面でも非常に重要です。つまり、SSLは「セキュリティ対策」だけでなく、ユーザーからの信頼を得て、検索結果でも評価されるための基本設定なのです。
SSLは、いまや「導入するかどうか」ではなく「導入していて当然」の時代です。訪問者の安全を守ることはもちろん、信頼されるホームページを運営するうえでも欠かせない要素です。ホームページのURLがまだ「http://」のままなら、できるだけ早く「https://」へ移行しましょう。それだけで、あなたのサイトの信頼度と安心感が大きく変わります。
✅ レスポンシブデザインとは?
レスポンシブデザインとは、パソコン・スマートフォン・タブレットなど、どんな画面サイズでも見やすく整うように設計されたデザイン手法のことです。かつては「パソコン用サイト」と「スマホ用サイト」を別々に作るのが一般的でした。しかし、スマートフォンの普及によって、今ではスマホからのアクセスが全体の7〜8割を占めるといわれています。そのため、1つのページが自動的に端末サイズに合わせてレイアウトを変える「レスポンシブ対応」が必須になったのです。
🧭 なぜレスポンシブ対応が重要なのか?
レスポンシブデザインは「見た目のため」だけではありません。実はSEO(検索エンジン最適化)にも深く関係しています。Googleはモバイル端末での使いやすさを重視しており、スマホ対応していないページは検索順位が下がる傾向があります。そのため、レスポンシブ対応しているサイトは、検索でも有利になりやすいのです。また、ユーザーにとってもメリットが大きいです。スマホで見づらいサイトはすぐに離脱されてしまいますが、レスポンシブデザインなら「どの画面でも快適に見られる安心感」が得られます。つまり、デザイン性・利便性・集客効果のすべてに関わる重要な要素なのです。